輸出用木材こん包材消毒実施要領

沿革
平成15年10月16日 15消安第2489号
平成17年12月26日 17消安第10031号 一部改正
平成18年1月12日 17消安第10520号 一部改正
平成19年2月16日 18消安第12462号 一部改正
平成22年3月26日 21消安第14599号 一部改正
平成26年7月31日 26消安第2234号 一部改正
第1 趣旨
 輸出用木材こん包材について、輸入国における植物検疫措置に対応するためには、国際植物防疫条約に基づき設置された植物検疫措置に関する委員会が定める植物検疫措置に関する国際基準第15(以下「国際基準」という。)に即した消毒、表示等を行う必要性が増大している状況にかんがみ、国際基準に示された条件を満たすための手続等を示すことにより、我が国において関係者が輸出用木材こん包材の適切な消毒、表示等を行うための便宜を図り、我が国からの貨物の円滑な輸出を確保するため、この要領を定める。
                          
第2 定義
1 この要領において「輸出用木材こん包材」(以下「木材こん包材」という)とは、輸入条件として国際基準に即した消毒及び消毒処理済み表示を要求している国又は地域向けの貨物(携帯品及び郵便物を含む。)の保持、保護又は運搬に用いる木材又は木製品(紙製品を除く。)であって、クレート、木箱、荷箱、ダンネージ、パレット、ケーブルドラム、スプール、リール等を含む非加工木材をいう。また、木材こん包材は、樹皮を除去した木材を使用し作成すること(ただし、樹皮の大きさが、長さに関係なく幅3p未満であるものや、幅が3p以上であっても各々の表面積が50p未満であれば差し支えない。)。
なお、以下については本要領の対象としない。ただし、(3)及び(4)について、輸入国の要求により、特別の取決めが定められている場合はこの限りではない。
(1)薄い木材(厚みが6mm以下)で全体が作られた木材こん包材
(2)接着剤、熱、圧力若しくはそれらの組合せで作られた合板、パーティクルボード、配向性ストランドボード又はベニヤなどの加工木材原料で全体が作られた木材こん包
(3)製造中に加熱されたワインや蒸留酒用の樽
(4)有害動植物が存在しない状態になる方法で加工・製造された木材から作られた、ワイン、葉巻き及びその他の品目用のギフトボックス
(5)おがくず、木材かんな屑及び木毛
(6)船舶及び航空機等並びに輸送用コンテナーに常に取り付けられている木材部品
(7)積荷が材木や板材であって、積荷と同じ種類、品質であり、植物検疫要件を満たす材木や板材で構成されるダンネージ
2 この要領において「消毒証明実施機関」(以下「実施機関」という。)とは、第3の1により消費・安全局長の登録を受け、第4の1に掲げる輸出用木材こん包材の消毒証明に係る業務を行う者をいう。
3 この要領において「認定消毒実施者」とは、第4の2により実施機関の認定を受け、第6により、輸出用木材こん包材について、この要領に即した消毒を実施する者をいう。
4 この要領において「登録こん包材生産者」とは、第4の4により実施機関の登録を受け、第7により国際基準に即した消毒処理済みの輸出用木材こん包材について、消毒処理済みの表示を行うことができる者をいう。
 
第3 実施機関の登録
1 消費・安全局長は、次に掲げる要件を備える者を、その申請により、実施機関として登録する。
(1)実施機関として適格であり、信頼できると認められるために次の事項を全て満たしていること。
@ 法人格を有すること。
A 第4の1に掲げる業務を行う方針、手続及び運用が差別的でなく、客観性及び公平性を確保するための組織運営機構を有すること。
B 第4の1に掲げる業務とその他の活動とを区別する方針及び手順を有し、関連機関の活動や営利的、財政的その他の圧力に影響されないこと。
C 実施機関としての組織運営に必要な要員、施設及び財政的安定性を有すること。
D 第4の1に掲げる業務に係る記録を適切に作成及び保管するための取決め並びに業務の過程で得られる情報の機密を保護するための適切な取決めを有すること。
(2)認定消毒実施者又は登録こん包材生産者に支配されていない者として、次の事項を全て満たしていること。
@ 申請を行った者が株式会社である場合にあっては、認定消毒実施者及び登録こん包材生産者がその親法人(会社法(平成17年法律第86号)第879条第1項に規定する親法人をいう。)でないこと。
A 申請を行った者の役員に占める認定消毒実施者及び登録こん包材生産者の役員又は職員(過去2年間に当該認定消毒実施者及び登録こん包材生産者の役員又は職員であった者を含む。)の割合が2分の1を超えないこと。
B 申請を行った者の代表権を有する役員が、認定消毒実施者及び登録こん包材生産者の役員又は職員(過去2年間に当該認定消毒実施者及び登録こん包材生産者の役員又は職員であった者を含む。)ではないこと。
C 職員が認定消毒実施者、登録こん包材生産者等の利害関係者からの出向者又は兼業者でないこと。
D 自らが輸出用木材こん包材の消毒業務又は生産業務を行っていないこと。
(3)植物検疫及び病害虫に関する知識を有する人材を確保していること。
(4)第4の1に掲げる業務を的確に遂行するための内部規程を有していること。ただし、内部規程には以下の事項を定めることとする。
@ 消毒実施者の認定及び木材こん包材生産者の登録(以下「認定及び登録」という。)の実施方法、認定及び登録の取消しの実施方法その他の第4の1に掲げる業務の実施方法に関する事項
A 第4の1に掲げる業務に関する料金の算定方法など財政の透明性に関する事項
B 第4の1に掲げる業務を行う組織に関する事項
C 第4の1に掲げる業務に従事する者の職務に関する事項
D 第4の1に掲げる業務の公平性を確保するための組織運営機構に関する事項
E その他の第4の1に掲げる業務に関し必要な事項
2 実施機関の登録の申請をしようとする者は、1に掲げる要件を備える者であることを示す資料を添付の上、別記様式を消費・安全局長に提出するものとする。
3 1の登録を受けた実施機関は、別記様式に記載した事項に変更があった場合、又は業務の全部若しくは一部を廃止した場合には、遅滞なく消費・安全局長に報告するものとする。
4 消費・安全局長は、1の登録を行ったときは、登録年月日、実施機関の名称、所在地及び連絡先を、インターネットの利用その他の適切な方法により公表する。
5 1の登録の有効期間は、3年とする。
6 実施機関が第4の1に掲げる事業の全部を譲渡し、又は実施機関について合併若しくは分割(第4の1に掲げる事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、その事業の全部を譲り受けた法人、合併により設立した法人又は分割によりその事業の全部を承継した法人は、その実施機関の地位を承継する。
7 消費・安全局長は、植物防疫所長(那覇植物防疫事務所長、支所長及び出張所長を含む。以下同じ。)を通じ、実地調査を実施し、実施機関が第4の1に掲げる業務を適切に実施しているかどうかを確認する。また、消費・安全局長は、本要領の施行に必要な限度において、実施機関に対し、第4の1に掲げる業務に関し必要な報告を求めることができる。
8 消費・安全局長は、次の場合には、実施機関の登録の取消し等必要な措置を講じることができる。
(1)実施機関が、7の実地調査への協力又は求められた報告を適正な理由なく拒否した場合。
(2)実施機関が、第4の9の報告をせず、又は虚偽の報告をした場合。
(3)7又は第4の9により、実施機関が1に掲げる要件を備えていないと認める場合。
(4)第4の1に掲げる業務を行う上で不正行為があったと認める場合。
 
第4 実施機関の業務
1 実施機関は、次に掲げる業務を行う。
(1)消毒実施者の認定
(2)認定消毒実施者が行う消毒の確認及び消毒方法に関する技術的助言
(3)木材こん包材生産者の登録
(4)登録こん包材生産者が消毒済みの輸出用木材こん包材に表示するスタンプ、ステンシル等(以下「スタンプ等」という。)の標章登録
(5)登録こん包材生産者が行う消毒処理済みの輸出用木材こん包材の保管管理並びに消毒処理済みの表示に関する確認及び技術的助言
(6)認定及び登録に係る事項の公表並びに輸出用木材こん包材の消毒処理に関する情報提供
2 実施機関は、消毒実施者から認定の申請を受けたときは、次に掲げる事項を確認の上、別紙1の消毒方法による消毒を適切に行うことができると認められる場合には、第8の1の不適合な消毒が行われた場合又は第8の2に掲げる事項があった場合には登録を取り消すことに同意することを条件に、認定消毒実施者として認定する。ただし、消毒実施者が複数の事業所を有している場合には、事業所ごとに次の事項の確認を行い認定するものとする。
(1)熱処理による消毒実施者の申請の場合
@ 認定に係る事業所等の名称、所在地及び連絡先
A 消毒の際の加熱処理方法
B 消毒を行う施設の敷地面積、内容積、温度記録装置その他施設及び設備の状況
(2)臭化メチルくん蒸処理(以下「くん蒸処理」という。)による消毒実施者の申請の場合
@ 認定に係る事業所等の名称、所在地及び連絡先
A くん蒸処理の方法及び実施体制
B 臭化メチルの使用に関し、農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令(平成15年農林水産省・環境省令第5号)第3条に規定する農薬使用計画書を農林水産大臣に提出していること。
C 臭化メチルの使用に関し、特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習又は特定化学物質等作業主任者技能講習を修了した作業主任者を設置していること。
D その他消毒に用いる薬剤の使用に関し、必要とされる資格等を有していること。
3 実施機関は、第6の3の報告を確認すること及び認定消毒実施者が行う消毒に立ち会うことにより、輸出用木材こん包材の消毒処理が適切に実施されているかどうかを確認する。
4 実施機関は、木材こん包材生産者から登録の申請を受けたときは、次に掲げる事項を確認の上、第8の1の不適合な消毒済みの表示が行われた場合又は第8の2に掲げる事項があった場合には登録を取り消すことに同意することを条件に登録を行い、当該木材こん包材生産者に対し、別紙2に例示するスタンプ等により表示する登録番号(以下「木材こん包材生産者登録番号」という。)を書面により通知する。ただし、木材こん包材生産者が複数の事業所を有している場合には、事業所ごとに次の事項の確認を行い登録するものとする。
(1)登録に係る事業所等の名称、所在地及び連絡先
(2)輸出用木材こん包材の生産工程における管理責任者を設置していること。
(3)スタンプ等の保管管理責任者を設置していること。
(4)消毒済みの輸出用木材こん包材の適当な保管場所及び方法(処理済み材と未処理材の区分方法等)を有していること。
5 実施機関は、登録こん包材生産者から第4の1の(4)の標章登録の申請を受けたときは、別紙2の第1に掲げる事項を確認の上、次に掲げる事項について登録を行う。
(1)表示の標章
(2)表示の方法
(3)表示の大きさ(縦×横)
6 実施機関は、第6の3及び第7の7の報告を確認すること並びに実地調査を実施することにより、消毒処理済みの輸出用木材こん包材に係る表示が適切に行われているかどうかを確認する。
7 実施機関は、消毒実施者の認定又は木材こん包材生産者の登録を行った場合及びその認定又は登録の申請に係る事項に変更があった場合には、遅滞なく消費・安全局長に報告する。
8 実施機関は、消毒実施者の認定又は木材こん包材生産者の登録を行った場合及びその認定又は登録の申請に係る事項に変更があった場合には、遅滞なく、次の事項を事務所において公衆の閲覧に供するほか、インターネットの利用その他の適切な方法により公表する。
(1)認定又は登録に係る事業所等の名称、所在地及び連絡先
(2)熱処理又はくん蒸処理の別
(3)木材こん包材生産者登録番号
(4)認定又は登録年月日
9 実施機関は、毎年4月末日までに3及び6の確認について前年度実績を取りまとめ、次の事項について消費・安全局長に報告する。(この場合の年度は4月1日から翌年の3月31日までとする。)
(1)認定消毒実施者に関する事項
@ 消毒が実施された輸出用木材こん包材の数量(m3)
A 輸出用木材こん包材の消毒に用いられた臭化メチルの数量(kg)
B 消毒の立会いの実施状況とその結果
C 輸出用木材こん包材の消毒処理が適切に実施されたかどうかに関する確認の結果
(2)登録こん包材生産者に関する事項
@ 消毒処理済み表示が行われた輸出用木材こん包材の数量(m3)
A 登録こん包材生産者への実地調査の実施状況とその結果
B 輸出用木材こん包材の消毒処理済みの表示が適切に行われたかどうかに関する確認の結果
 
第5 実施機関の業務の委託
1 実施機関は、必要に応じて、第4の1(2)、(5)及び(6)に掲げた業務の全部又は一部について、第3の1(2)に掲げる要件を備え、業務を適正に行い得る者と委託契約を締結し、行わせることができる。
2 実施機関は、1の委託契約を締結する場合には、機密保持等の取決めを定めた適切な協定を文書で取り交わさなければならない。
3 実施機関は、1の委託契約を締結した場合、委託契約書及び2の協定の文書の写しについて、遅滞なく、消費・安全局植物防疫課長まで届け出るものとする。
 
第6 消毒の実施
1 認定消毒実施者は、登録こん包材生産者の依頼を受けて、輸出用木材こん包材の消毒を別紙1の消毒方法の基準により実施する。
2 認定消毒実施者は、輸出用木材こん包材の消毒を行ったときは、1の依頼をした登録こん包材生産者に対して、自動温度記録装置による処理の記録その他の消毒が適切に行われたことを示す記録(以下「消毒実施記録」という。)を交付するとともに、当該輸出用木材こん包材に消毒処理済みであることを示す目印を付す。
3 認定消毒実施者は、2の消毒実施記録の写しを保管するとともに、消毒の実績を取りまとめ、認定を受けた実施機関に四半期ごとに報告する。
4 消費・安全局長は、本要領の施行に必要な限度において、認定消毒実施者に対し、認定消毒実施者が所在する地域を所轄する植物防疫所長を通じ、消毒の実施状況を確認することができる。
 
第7 消毒処理済みの表示
1 登録こん包材生産者は、第6の1の消毒を受けた輸出用木材こん包材に表示するスタンプ等を作成し、第4の5により標章について実施機関の登録を受ける。
2 登録こん包材生産者は、第6の1の消毒を受けた輸出用木材こん包材について、適切な木材が使用されていることを確認するとともに、第6の2の消毒実施記録及び消毒済みであることを示す目印を確認し、1により登録を受けたスタンプ等により表示することができる。
3 2の表示の要件及び表示方法については、別紙2のとおりとする。
4 登録こん包材生産者は、1により登録を受けたスタンプ等以外のものを使用してはならない。
5 登録こん包材生産者は、1により登録を受けたスタンプ等を適正に管理しなければならない。
6 登録こん包材生産者は、第6の2の消毒実施記録を保管するとともに、2により実施した表示の実績を記録する帳簿を作成及び保存し、適正に管理する。
7 登録こん包材生産者は、6の消毒実施記録及び帳簿により、消毒処理済みの表示の実績を取りまとめ、登録を受けた実施機関に四半期ごとに報告する。
8 消費・安全局長は、本要領の施行に必要な限度において、登録こん包材生産者に対し、登録こん包材生産者が所在する地域を所轄する植物防疫所長を通じ、消毒処理済みの表示の実施状況を確認することができる。 
 
第8 基準不適合等の場合の措置
1 実施機関は、輸出用木材こん包材について、不適合な消毒処理又は消毒処理済みの表示が行われたことが判明した場合には、その事実を確認し、当該認定消毒実施者の認定又は当該登録こん包材生産者の登録の取消し、第4の1(2)及び(5)の確認の徹底等の必要な措置を講じるとともに、その内容を取りまとめ、消費・安全局長にすみやかに報告する。
2 実施機関は、認定消毒実施者又は登録こん包材生産者について、次に掲げる事項があった場合には、当該認定消毒実施者の認定又は登録こん包材生産者の登録の取消し等の必要な措置を講じるとともに、その内容を取りまとめ、消費・安全局長にすみやかに報告する。
(1)1の事実確認の実施を適切な理由なく拒否した場合。
(2)第4の3の消毒の立会い又は第4の6の実地調査を適切な理由なく拒否した場合。
(3)第6の3又は第7の7の報告をせず、若しくは虚偽の報告をした場合。
3 消費・安全局長は、1及び2の報告を受けた場合、第6の4若しくは第7の8の確認により不適合な消毒処理若しくは消毒処理済みの表示が行われたことが判明した場合又は第6の4及び第7の8の確認の実施を認定消毒実施者若しくは登録こん包材生産者が正当な理由なく拒否した場合には、必要に応じ、実施機関に対して、当該認定消毒実施者の認定又は当該登録こん包材生産者の登録の取消し、第4の1(2)及び(5)の確認の徹底等の措置を実施するよう指示を行う。
4 消費・安全局長は、実施機関が3の指示に対して正当な理由なく応じなかった場合には、実施機関の登録を取り消すことができる。
5 消費・安全局長は、本要領に基づかない方法又は手続により消毒処理済みの表示が行われていることが判明した場合には、その事実を確認し、当該表示を行った者の氏名、所在地等を公表することができる。
 


別記様式
別紙1
別紙2
別表