消毒が行われるカナダ産さくらんぼ生果実に関する植物検疫実施細則

沿革
昭和57年5月20日 57農蚕第3035号 農蚕園芸局長通達
平成10年4月1日 10農産第2747号 [第1次改正]
平成30年7月31日 30消安第2346号 消費・安全局長通知[第2次改正]

  植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号。以下「規則」という。)別表2の付表第20のカナダから発送されるさくらんぼの生果実に係る農林水産大臣が定める基準(平成30年7月31日農林水産省告示第1757号。以下「告示」という。)1の(2)に規定する生果実に係る植物検疫の実施については、告示で規定するもののほか、この細則に定めるところによる。なお、告示1の(1)に規定するものに係る植物検疫の実施については、カナダの指定生産地で生産されるさくらんぼ生果実に関する植物検疫実施細則(平成30年7月31日30消安第2345号消費・安全局長通知)に定めるところによるものとし、この細則の規定は適用しない。 

1 くん蒸施設
告示3の(1)のくん蒸施設は、次の条件を満足しているものとする。
(1)くん蒸中一定のガス濃度を保持しうる気密性を有するものであること。
(2)くん蒸施設内のガス濃度を外部から測定できる構造であること。
(3)くん蒸施設内のガス濃度を均一にする装置及び消毒終了後速やかにガスを排出する装置を有するものであること。
(4)臭化メチルの投薬装置が設備されていること。
(5)くん蒸施設内の温度を外部から随時測定できる装置を有するものであること。
 
2 こん包施設
告示6のこん包施設は、汚染防止措置として、次の条件を満足しているものとする。
(1)くん蒸施設に接続して設置されており、窓等の開口部にはすべて網(孔の直径が1.6ミリメートル以下のものに限る。)が張られている等、コドリンガの侵入を防止するための設備があること。
(2)消毒済みのさくらんぼ生果実の専用こん包場所であること。
(3)毎年使用開始前に内部が殺虫剤で消毒されており、また必要に応じて消毒が行われること。
(4)こん包に通気孔を設ける場合は、次のいずれかの条件を満足しているものとする。
ア 通気孔に網(孔の直径が 1.6ミリメートル以下のものに限る。)が張られているこん包を使用すること。
イ 生果実をこん包に収納する前にポリエチレン製等の包装材料(通気孔を設ける場合は孔の直径が 1.6ミリメートル以下のものに限る。)で包み込んでいること。
ウ こん包又は束ねたこん包全体が網(孔の直径が 1.6ミリメートル以下のものに限る。)で覆われていること。
 
3 くん蒸施設及びこん包施設の調査
(1)植物防疫官は、告示3の(1)のくん蒸施設及び告示6のこん包施設について、それぞれ1及び2の条件を満足するものであることを確認するため、毎年、原則として、当該施設の使用開始前に調査を行うものとする。
ただし、植物防疫官が必要と認めたときは、使用期間中においても随時調査することができるものとする。
(2)(1)の調査は、原則として、カナダ植物防疫機関が行う日本向けさくらんぼ生果実のくん蒸施設及びこん包施設の指定のための調査と共同して行うものとする。
(3)(1)の調査において、くん蒸施設の気密性の確認は、次のいずれかの方法により行うものとする。
ア 当該施設の内容積1立方メートル当たり臭化メチル10グラムを使用して空くん蒸を行い、48時間後における施設内空間の上、中、下3点のガス濃度を測定し、その平均測定値が使用量の70パーセント以上であることをもって行うこと。
イ 当該施設の内部の圧力を水マノメーターの水柱25ミリメートルに上げ、19ミリメートルに下がるまでの時間が10分以上であることをもって行うこと。
 
4 植物防疫官による確認
(1)輸出検査
ア 告示5の(1)の検査については、さくらんぼ生果実のこん包数の5パーセント以上について、カナダ植物防疫機関が行う検査に立ち会い、検疫有害動植物、特にコドリンガのほかオウトウミバエがないことの確認が的確に実施されていることを確認するものとする。
イ アの検査の確認の結果、コドリンガ又はオウトウミバエが発見されたときは、コドリンガ又はオウトウミバエが付着した原因についてカナダ植物防疫機関と共同して調査し、その原因が判明するまでは以後の消毒の確認を行わないものとすること。
ウ 植物防疫官は、(2)により消毒が完全に行われたこと、及びアにより検疫有害動植物がないことを確認したときは、植物検疫証明書の余白に氏名を記入し、押印するものとする。
 
(2)消毒の確認
告示5の(2)の消毒の確認については、カナダ植物防疫機関が行う確認に立ち会い、次により的確に実施されていることを確認するものとする。
ア 告示3の(1)に定められた薬量及び温度条件の下に所定のくん蒸が行われたことを確認すること。
イ 1回に処理する生果実の量が、くん蒸施設の内容積の49パーセントを超えず、かつ、積付けがガス濃度の均一化を阻害しないように行われたことを確認すること。
ウ くん蒸中は常時ガスの循環が行われたことを確認すること。
 
5 表示
告示8の表示は、それぞれ次の様式によるものとし、こん包の側面等の見やすい場所に、容易に確認できる大きさで行われるものとする。
(ア)輸出植物検疫終了の表示
 
 
(イ)仕向地の表示
FOR JAPAN
 
6 輸入検査
(1)輸入検査は、輸入港において、当該さくらんぼ生果実及び添付されている植物検疫証明書を確認して行うものとする。
(2)植物検疫証明書が添付されていない場合、告示5の植物防疫官による確認が行われていない場合、告示7の封印がなされていない場合、告示8の表示がなされていない場合、又はこん包が破損している場合には、当該生果実の廃棄又は返送を命ずるものとする。
(3)(1)及び(2)以外の輸入検疫の手続及び方法は、規則及び輸入植物検疫規程(昭和25年7月8日農林省告示第206号)によるものとする。
(4)コドリンガが発見された場合には、次により措置するものとする。
ア 当該荷口の全量の廃棄又は返送を命ずること。
イ コドリンガが付着した原因についてカナダ植物防疫機関と共同して調査し、その原因が判明するまでは以後の輸入検査を中止すること。