カナダの指定生産地で生産されるさくらんぼ生果実に関する植物検疫実施細則

沿革
平成30年7月31日 30消安第2345号 消費・安全局長通知
 植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号。以下「規則」という。)別表2の付表第20のカナダから発送されるさくらんぼの生果実に係る農林水産大臣が定める基準(平成30年7月31日農林水産省告示第1757号。以下「告示」という。)1の(1)に規定する生果実に係る植物検疫の実施については、告示で規定するもののほか、この細則に定めるところによる。なお、告示1の(2)に規定するものに係る植物検疫の実施については、消毒が行われるカナダ産さくらんぼ生果実に関する植物検疫実施細則(昭和57年5月20日57農蚕第3035号農蚕園芸局長通達)に定めるところによるものとし、この細則の規定は適用しない。
 
1 指定生産地
(1)告示1の(1)で指定される生産地は、カナダ植物防疫機関がブリティッシュコロンビア州のさくらんぼ園地から指定することとされている。
(2)指定生産地の指定を行う場合には、カナダ植物防疫機関が指定生産地の登録番号、生産者名、園地の場所、園地面積、指定年月日及びトラップ設置数を記載した一覧表を作成し、6の確認時に、植物防疫官に提出されるものとされている。
 
2 トラップ調査及び生果実調査の方法
告示2の(1)のトラップ調査及び告示2の(2)の生果実調査は、次の方法により行うものとされている。
(1)トラップ調査 
ア 調査対象はコドリンガとし、調査期間は5月からさくらんぼ収穫終了までとすること。
イ 調査に用いる誘引剤の種類は、コドレルア又はコドレルアと同等以上の誘引効果を有するものとし、調査は1週間に1回誘殺虫を回収して行い、誘引剤は少なくとも4週間ごとに交換すること。
ウ トラップは、デルタ型トラップ又はデルタ型トラップと同等以上の捕虫能力を有するものを使用すること。
(2)生果実調査
ア こん包施設到着時の調査
調査は、こん包施設において、果実搬入時に日本向けに輸出される荷口ごとに、無作為に生果実300個以上を抽出して実施すること。
イ 追加調査
調査は、選果及び等級付けを行った後、日本向けに輸出される荷口ごとに、荷口の重量に応じて無作為に以下の生果実数を抽出して実施すること。
 

荷口の重量

生果実抽出数

 3,000kg以下

300個以上

 3,000kg超  4,500kg以下

400個以上

 4,500kg超  6,750kg以下

500個以上

 6,750kg超 10,800kg以下

600個以上

10,800kg超

700個以上
 
 
ウ 調査は、肉眼検査等により行うこととし、傷や食害痕等コドリンガによる寄生の疑いが認められる場合は、適宜切開して寄生の有無を調査すること。
 
3 コドリンガの発見に伴う措置
(1)トラップ調査
2の(1)の調査の結果、生産地ごとに、調査により捕獲されたコドリンガのトラップ1個当たりの誘殺虫数がトラップの平均で1週間当たり12頭を超えた場合は、指定生産地として指定されず、日本向けさくらんぼ生果実の輸出は認められないこととされている。
(2)生果実調査
2の(2)の調査の結果、コドリンガが発見された場合は、日本国植物防疫機関に通報を行うとともに、コドリンガ発見以後の全指定生産地からの日本向けさくらんぼ生果実の輸出は認められないこととされている。
 
4 調査の結果の記録、保管及び提出
(1)2の(1)及び(2)の調査の結果は、カナダ植物防疫機関がそれぞれ次に掲げる事項を記録し、保管するものとされている。
ア トラップ調査
(ア)登録番号
(イ)生産者名
(ウ)園地の場所
(エ)トラップの設置年月日
(オ)調査年月日ごと、トラップごとの1週間当たりのコドリンガの誘殺虫数
イ 生果実調査
(ア)登録番号
(イ)生産者名
(ウ)園地の場所
(エ)調査年月日
(オ)調査果実数
(カ)コドリンガ及びその他の害虫の発見頭数
(2)(1)の記録は、6の確認時に植物防疫官からの要請があった場合には提出されるものとする。
 
5 輸出検査
(1)告示4の(1)の検査は、こん包施設に搬入され、選別が終了した生果実を荷口ごとに、こん包数の1%以上を抽出して肉眼検査を行い、検疫有害動植物、特にコドリンガがないことを確認することにより行うものとされている。
(2)(1)の検査の結果は、カナダ植物防疫機関が記録し、次年度の輸出期間が終了するまで保管するものとされている。
(3)(1)の検査の結果、コドリンガが発見された場合は、日本国植物防疫機関に通報を行うとともに、コドリンガ発見以後の全指定生産地からの日本向けさくらんぼ生果実の輸出は認められないこととされている。
(4)(1)の検査の結果、セイブオウトウミバエ、モモキバガ、クロオウトウミバエ、アメリカリンゴシンクイ、ハスオビハマキ、リンゴシロモンハマキ及びGrapholita packardiが発見された場合には、当該荷口の日本向け輸出は停止されることとされている。
 
6 植物防疫官による確認
告示5の確認は、カナダ植物防疫機関と共同して、さくらんぼ生果実の輸出期間中に行うものとされている。
 
7 こん包施設
告示6のこん包施設は、カナダ植物防疫機関が指定することとし、指定又は取消しの都度、その登録番号、施設名、場所及び指定年月日を記載した一覧表がカナダ植物防疫機関により作成され、6の確認時に、植物防疫官に提出されるものとされている。
 
8 表示
告示8の表示は、それぞれ次の字句によるものとし、こん包又は束ねたこん包の側面等見やすい場所に、容易に確認できる大きさで行われるものとされている。
(1)輸出植物検疫終了の表示
INSPECTED 又は Inspected
(2)仕向地の表示
FOR JAPAN 又は For Japan
 
9 輸入検査
(1)植物防疫官は、輸入港において、輸入された生果実及び添付されている植物検疫証明書を確認して輸入検査を行うものとする。
(2)植物防疫官は、植物検疫証明書が添付されていない場合、こん包が破損若しくは開封されている場合、告示7の封印のない場合又は告示8の表示がなされていない場合には、当該生果実を所有し、又は管理する者に対し、当該生果実の廃棄又は返送を命ずるものとする。
(3)(1)及び(2)以外の輸入検査の手続及び方法は、規則及び輸入植物検疫規程(昭和25年7月8日農林省告示第206号)によるものとする。
(4)植物防疫官は、コドリンガが発見された場合には、次の措置を講ずるものとする。
ア 当該生果実を所有し、又は管理する者に対し、コドリンガが発見された荷口全量の廃棄又は返送を命ずること。
イ カナダ植物防疫機関に対し、全指定生産地からの日本向け輸出を停止するよう求めるとともに、以後の輸入検査を中止すること。
(5)植物防疫官は、3の(2)又は5の(3)の通報を受けた場合、以後の輸入検査を中止するものとする。