アメリカ合衆国産ネクタリン生果実に関する植物検疫実施細則

沿革
昭和63年6月17日 63農蚕第3712号 農蚕園芸局長通達
平成10年4月1日 10農産第2747号 [一部改正]
平成12年8月30日 12農産第5841号 [一部改正]
平成13年6月4日 13農産第1422号 [一部改正]
平成16年5月11日 15消安第6804号 [一部改正]
平成29年5月12日 29消安第737号 [一部改正]
植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号。以下「規則」という。)別表2の付表第の22のアメリカ合衆国産のネクタリン生果実に係る植物検疫の実施については、昭和63年6月17日農林水産省告示第828号(以下「告示」という。)で規定するもののほか、この細則に定めるところによる。
 
1 くん蒸施設
告示4の生産地における消毒のためのくん蒸施設は、次の条件を満たすものとされている。
(1)くん蒸中一定のガス濃度を保持しうる気密性を有するものであること。
(2)くん蒸施設内のガス濃度を外部から測定できる構造であること。
(3)くん蒸施設内のガス濃度を均一にする装置及び消毒終了後速やかにガスを排出する装置を有するものであること。
(4)臭化メチルの投薬装置が設備されていること。
(5)くん蒸施設内の温度を外部から随時測定できる装置を有するものであること。
 
2 こん包及びこん包場所
(1)こん包
告示6の(1)のこん包を行う場合は、次のいずれかの方法によるものとされている。
ア くん蒸を行った後にこん包を行う場合であって、かつ、こん包に通気孔を設ける場合は、生果実、こん包、束ねたこん包全体又はこん包の通気孔が、網又は包装材料(孔の直径が1.6ミリメートル以下のものに限る。)で覆われているものとする。
イ こん包を行った後にくん蒸する場合は、こん包又は束ねたこん包全体が、通気性フィルム(アメリカ合衆国植物防疫機関がくん蒸による殺虫効果を妨げないことを検査し、検査が的確に実施されたことが植物防疫官により確認されたものに限る。)で覆われているものとする。
(2)こん包場所
告示6の(2)のこん包場所は、くん蒸を行った後にこん包を行う場合はアからエの全てを、こん包を行った後にくん蒸する場合はア、ウ及びエを満たすものとされている。
ア くん蒸施設に接続して設置されており、窓等の開口部にはすべて網(孔の直径が1.6ミリメートル以下のものに限る。)が張られている等、コドリンガの侵入を防止するための設備があること。
イ 消毒済みのネクタリン生果実の専用こん包場所であること。
ウ 毎年使用開始前に内部が殺虫剤で消毒されており、また必要に応じて消毒が行われること。
エ 毎日使用開始前にこん包施設の清掃が行われること。
 
3 くん蒸施設及びこん包場所の調査
(1)植物防疫官は、告示4のくん蒸施設及び告示6の(2)のこん包場所について、それぞれ1及び2の条件を満足するものであることを確認するため、毎年、原則として、当該施設及び当該場所の使用開始前に調査を行うものとする。
ただし、植物防疫官が必要と認めたときは、使用期間中においても随時調査することができるものとする。
(2)(1)の調査は、原則として、アメリカ合衆国植物防疫機関が行う日本向けネクタリン生果実のくん蒸施設及びこん包場所の指定のための調査と共同して行うものとする。
(3)(1)の調査において、くん蒸施設の気密性の確認は、次のいずれかの方法により行うものとする。
ただし、当該施設がネクタリンの輸出シーズン前に、日本向けのさくらんぼ又はせいようすもも生果実のくん蒸施設として使用されたものである場合は、気密性の確認を省略することができるものとする。
ア 当該施設の内容積1立方メートル当たり臭化メチル10グラムを使用して空くん蒸を行い、48時間後における施設内空間の上、中、下3点のガス濃度を測定し、その平均測定値が使用量の70パーセント以上であることをもって行うこと。
イ 当該施設の内部の圧力をケロシン液柱25ミリメートルに上げ、2.5ミリメートルに下がるまでの時間が60秒以上であることをもって行うこと。
ウ 当該施設の内部の圧力をケロシン液柱50ミリメートルに上げ、5ミリメートルに下がるまでの時間が22秒以上であることをもって行うこと。
 
4 検査及び消毒の実施の確認
(1)消毒の実施の確認
告示5の消毒の実施の確認は、次により、原則として、アメリカ合衆国植物防疫機関と共同して行うものとする。
ア 告示4に定められた薬量及び温度条件の下に所定の時間くん蒸が行われたことを確認すること。
イ 1回に処理する生果実の量が、くん蒸施設の内容積の50パーセントを超えず、かつ、積付けがガス濃度の均一化を阻害しないように行われたことを確認すること。
ウ くん蒸中は常時ガスの循環が行われたことを確認すること。
(2)輸出検査の確認
ア 告示5の検査の実施の確認は、ネクタリン生果実のこん包数の2パーセント以上について、アメリカ合衆国植物防疫機関が行う検査に立ち会い、検疫有害動植物、特にコドリンガのほかモモキバガがないことを確認することをもって行うものとする。
イ アの検査の実施の確認の結果、コドリンガ又はモモキバガが発見されたときは、コドリンガ又はモモキバガが付着した原因ついてアメリカ合衆国植物防疫機関と共同して調査し、その原因が判明するまでは以後の消毒の実施の確認を行わないものとする。
ウ 植物防疫官は、(1)により消毒が完全に行われたこと、及びアにより検疫有害動植物がないことを確認したときは植物検疫証明書の余白に氏名を記入し、押印するものとする。
 
5 表示
告示7の表示は、それぞれ次の様式によるものとし、こん包の側面等の見やすい場所に、容易に確認できる大きさで行われるものとする。
 
ア 輸出植物検疫終了の表示
TREATED
PPQ−APHIS−USDA
 
イ 仕向地の表示
                                FOR
FOR JAPAN 又は JAPAN
 
6 輸入検査
(1)輸入検査は、輸入港において、当該ネクタリン生果実及び添付されている植物検疫証明書を確認して行うものとする。
(2)植物検疫証明書が添付されていない場合、告示5の植物防疫官による確認が行われていない場合、告示6の(3)の封印がなされていない場合、告示7の表示がなされていない場合、又はこん包が破損している場合には、当該生果実の廃棄又は返送を命ずるものとする。
(3)(1)及び(2)以外の輸入検査の手続及び方法は、規則及び輸入植物検疫規程(昭和25年7月8日農林省告示第206号)によるものとする。
(4)コドリンガが発見された場合には、次により措置するものとする。
ア 当該荷口の全量の廃棄又は返送を命ずること。
 コドリンガが付着した原因について、アメリカ合衆国植物防疫機関と共同して調査し、その原因が判明するまでは以後の輸入検査を中止すること。